エンゲージメント経営プラットフォーム【ツナグ|TUNAG】

効果や影響、経営やビジネスへのインパクト

05.エンゲージメントを高めることがもたらすもの

前章まで、エンゲージメントの定義や高め方、エンゲージメント経営について、そしてエンゲージメント診断について見てきました。最後に、エンゲージメントを高めることによる効果や影響、経営やビジネスへのインパクトをまとめます。さらに、エンゲージメント経営を実践する企業の声や、話題の人的資本経営との関係性についてもご紹介します。

エンゲージメントを高める効果や影響とは?

ーーエンゲージメントの向上は、会社にとってどのような効果や影響があるのでしょうか?

エンゲージメント向上のメリット

さまざまな効果や影響があるとは思いますが、大きく分けると2つあると思っています。1つは1人1人のパフォーマンスの向上。もう一つは離職率の低下です。

ーーエンゲージメント向上とパフォーマンスの向上は、どのように関連しているのでしょうか。

エンゲージメントが高まると、経営側の「こんな会社にしたい」という会社の方針に対して従業員の本質的な理解が深まり一体感が生まれるので、モチベーションやパフォーマンスが向上します。

また、目の前の業務をこなすだけでなく「この会社や事業をどうしていくか」という当事者意識を持つ従業員が増えることで、従業員の日々の行動が変わったり、現場から様々な意見が上がってくるようになります。

ーー離職率の低下についても、詳しく教えてください。

エンゲージメントが高まることで、会社の方針についての経営側と従業員側での認識のズレやミスコミュニケーションが減るので、ボタンの掛け違いによる離職を防止できます。

ただし、全ての離職が減るということはなく、そもそも会社の方針と個々人の考えにミスマッチがある場合は、離職は起こります。 離職ということ自体はマイナスに捉えられがちですが、ミスマッチがある場合に離職はやむを得ず、適切な新陳代謝と取ることができます。

▼採用・教育コストの削減
不必要な離職が減るということは、人員補充のための採用・教育コストの削減にも繋がるということです。さらに、エンゲージメントが高い組織ではリファラル採用も上手く行きやすくなり、そういった意味でも採用コスト削減が見込めます。
>>エンゲージメントとは?意味、効果、高める方法を解説

経営やビジネスへのインパクトについて

ーー特に経営上のメリットで言うと、どのようなインパクトがあるのでしょうか?

「組織内で情報が正しく伝わり、会社が目指す方向についての理解が進む」「組織内に信頼関係が生まれる」「現場が自走して企業の成長につながる」という一連の流れが、組織に良い影響を与え、結果的に経営に大きなインパクトを与えます。

ーー情報が伝わり、会社についての理解が進むというのは具体的にどういった形で現れるのでしょうか?

まず、経営側がしっかりと情報や想いを伝えることで、中間のマネジメント層が機能するようになります。マネジメント層が会社の方針を正しく捉えることで、マネジメント層から現場まで情報が正しく伝わるようになります。

会社が大きくなると経営と現場の距離が広がり、どうしても現場に届くまでに情報が薄くなったり、意図していない内容で届いたりしやすいですが、エンゲージメントに取り組むことで情報が正しく伝わりやすくなるんです。

そして、情報がしっかりと届くようになることで、会社の方針を本質的に理解し共感する従業員が増えていきます。「こんな会社にしたい」という経営側の想いも含めて、会社の方針が現場まで浸透していくんですね。

ーーそこから信頼関係や企業の成長には、どのように繋がっていくのでしょうか?

会社の方針が現場に浸透することで、「こんな会社にしたい」という経営側の想いを体現する従業員が増えていきます。ここで大切なのが、経営側がそういった従業員をピックアップすること、具体的な行動を称賛することです。

経営側が現場の頑張りをきちんと見てくれているのは従業員にとって嬉しいことですし、そうしたことの積み重ねで相互の信頼関係を築いていくことができます。

そうして会社と従業員の間に信頼関係ができると、会社やマネジメント層は現場が能力を最大限発揮できるようエンパワーメントや権限委譲を進められます。また、従業員も様々なチャレンジをして適切なフィードバックを得られます。

こうして現場が自走して個人が成長しやすくなり、会社の成長にも繋がっていくと考えています。

▼「従業員エンゲージメント」について
従業員エンゲージメントは、「従業員と企業が互いに深い繋がりや信頼関係を持ち、貢献しているか」を表す指標です。現場が自走できる状態を作り会社として成長するには、従業員エンゲージメントを高めることが重要です。
>>従業員エンゲージメントとは? 向上施策や事例をご紹介

エンゲージメント向上に取り組んだ企業の声

ーーTUNAGでエンゲージメント向上に取り組む経営者からは、実際の声としてどういったものが寄せられますか?

具体的に導入企業の経営者の方から寄せられる声としては、「これまでは直接届けたくても届けられなかったメッセージを確実に届けることができるようになった」「さらに、そのメッセージに対して反応が見えることが大きい」などです。

TUNAGでは投稿のコメントや既読率などの反応を見ることで、従業員に対する理解が進み、現場の声を経営に反映させることができるので、その点についての喜びの声ですね。

ーー人事担当の方からの実際の声では、どんな内容が多くなっていますか?

人事目線では、「従業員の入れ替わりなど社内の変化によって、これまで十分に経営者のメッセージを届けられていなかったが、TUNAGをきっかけに定期的に経営層が考えていることを発信する体制を構築することができた」「それらの定期的な発信によって、これまで見えなかった社員の動きが見え、会社の隠れたキーマンが誰なのかが見えるようになった」という声をいただいています。

また、日報・サンクスカードなどの制度や個々のプロフィールなど、コミュニケーションのきっかけの宝庫だという声も聞きます。「これまで見えなかった情報が見えることになり、趣味や経歴などだけではなく、考えや思いなどの共通項を見つけることが容易になった」「共通項が見つかることで、コミュニケーションを誘発しやすい環境になった」といったコメントが多いですね。

エンゲージメントと人的資本経営の関係性

ーー最後に、昨今注目されている「人的資本経営」との関係性についても教えて下さい。

人的資本経営の「5つの共通要素」

人的資本経営を実践するための人材戦略を考えるとき、「3P・5Fモデル」という3つの視点と5つの要素が重要になります。5つの要素の4番目が、「従業員エンゲージメント」です。

他の4つの要素とエンゲージメントの関係ですが、エンゲージメントは4つの要素を支える土台となるもので、会社の成長や成果を最大化するためにも最も重要な基盤になるものだと思っています。

例えば従業員の能力開発に取り組むとしても、エンゲージメントが低い組織では従業員個人のもともとのモチベーションやスキル、当事者意識が低く、スキルアップしても会社の中で最大限生かすことができません。

5つの要素を全て掛け算して数値化するとしたら、エンゲージメントは他の4つの要素と比べて係数は5倍くらいの感覚です。他の要素がどれだけ良くても、エンゲージメントが0なら0になるといっても良いくらい重要な要素だと考えています。

人的資本経営はもちろん効果的な経営手法ですが、効果を最大化するにはやはりエンゲージメント向上と併せて取り組むことが重要だと考えています。

※参照:持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書 ~ 人材版伊藤レポート ~ 第3章人材戦略に求められる3つの視点と5つの共通要素、図10

▼「人的資本経営」とは
>>人的資本経営とは?人材版伊藤レポートや人材ポートフォリオも解説
>>ISO30414とは?「人的資本の情報開示」が求められる背景と対策

満沢 将孝

取締役執行役員 / CHRO(最高人事責任者)

1986年生まれ。埼玉県出身。新卒でオフィスコンサルティング会社に入社し、営業役員や人事役員を歴任。2018年3月にスタメンに入社。同年9月からは執行役員としてセールス部門を牽引し、導入企業数を拡大する。2019年9月に取締役TUNAG事業部長に就任。強固な組織づくりを推進し、TUNAG事業全体の運営を統括している。