イントラネット・社内イントラとは?SSL、構築等を含め解説
目次
イントラネット・社内イントラとは
イントラネットとは、学校や会社などの組織内でのみ利用できるネットワークです。インターネットと同じTCP/IP通信プロトコルを使用し、ネットワークを構築します。
社内イントラとは、イントラネットを使って情報を共有したりコミュニケーションを行ったりすることができる社内専用のサービスです。代表的なものとしては、社内ポータルサイトやグループウェア、社内wikiなどがあります。
▼参照
社内Wikiとは?代表的なツール8選と、運用のポイント・注意点を解説(TUNAG)
社内ポータルサイトとは?比較方法、運用目的、活用されない例を解説(TUNAG)
イントラネットの意味
イントラネットを英訳したintranetのintraは内部、netはネットワークという意味です。つまりイントラネットの意味は、社内だけで利用するネットワークとなります。インターネットは世界中のネットワークとつながることができますが、イントラネットは社内に構築したネットワークとしかつながることしかできません。以前の企業内ネットワークでは、独自の通信プロトコルが利用されていました。現在では、インターネットの普及によりTCP/IP通信機器が安く入手できるようになりTCP(Transmission Control Protocol)とIP(Internet Protocol)通信が一般的なものになったため、イントラネットという表現が死語となりつつあります。
参照:TCP/IPとは?通信プロトコルの階層モデルを図解で解説 | ITコラム|アイティーエム株式会社
社内に限定した情報の共有が目的
企業がイントラネットを構築する目的は、社内で情報を共有することです。情報をイントラサーバーに集約・一元管理するため、アクセス権限を許可された従業員なら誰でも情報を閲覧できます。紙媒体やフロッピーディスクといった従来の情報共有方法は、手間がかかったり、情報が伝達されるまでに時間がかかったりすることが課題でした。イントラネットを構築することで情報共有のスピードがアップするため、作業効率化が図れます。ペーパーレス化により紙の管理コストの削減にもつながるでしょう。
イントラネットのクラウド化
インターネット環境が低コストで構築できるようになったことで、イントラネットを構築するメリットが低下しつつあります。インターネットに接続してクラウドサービスを利用すれば、イントラネットと似たような環境を構築できるからです。クラウドサービスを活用すれば、在宅勤務やテレワークにも低コストで対応できます。
上記の経緯があり、イントラネットの仕組みではなくインターネットを利用した「社内イントラ」は、現代的な解釈では組織の関係者のみがアクセスする情報共有用のWebサイトを含むことがあります。
イントラネットにSSL証明書を設定し、セキュリティ対策
イントラネットの通信暗号化が可能に
SSLサーバー証明書を取得しイントラサーバーにインストールすることで、イントラネットのSSL暗号化通信が可能です。通信を暗号化することで、悪意のある第三者から情報が盗み取られることがなくなります。ブラウザの警告表示もなくなるため、安心して利用できます。
SSLサーバ証明書とは
SSLサーバ証明書とは、Webサイトが本物であることを証明し、SSLによるインターネット通信の暗号化を行うための電子証明書です。GMOグローバルサインなどの認証局が発行した証明書をWebサーバーにインストールして利用します。SSLとはSecure Sockets Layerを略したものでです。データを暗号化することで、データを保護しながら安全に送受信できます。
イントラネット構築・作り方のポイント
規格の選定
イントラネットを構築する際には、LANとWANの2種類の規格を利用します。同じ建物内あるいは同じフロアでイントラネットを構築する場合はLANの利用が一般的です。LANケーブルでつなぐ有線LANとルーターを設置してWi-Fiで接続する無線LANの2種類があります。本社と支社と言ったような遠距離間でイントラネットを構築する場合は、WANを利用します。
イントラサーバーを設置
イントラサーバーとは、社内に設置するサーバーです。グループウエアを搭載し、社内で利用するサービスを提供します。機能的にはインターネットサーバーと同じですが、インターネットに接続することはありません。
イントラサイトを制作
イントラサイトとは、イントラサーバー内に構築されるWebサイトです。業務に関連する情報が共有できます。社内専用のアプリケーションやサービス、ツールを集約した社内ポータルサイトと同様のものや、スケジュール・タスク共有ができるグループウェアと同様のものもあります。
イントラネットとインターネットの接続先の違い
イントラネットとインターネットの違いは、接続できるネットワークの範囲です。イントラネットは社内の端末からしか接続できません。一方、インターネットは世界中の端末から接続できます。
イントラネットは社内に設置されたネットワークに接続
イントラネットは、社内に設置されたネットワークに接続します。従業員の端末からイントラサイトにログインし、社内に設置したイントラサーバーに接続する仕組みです。社内に複数のイントラネットを構築している場合は、それぞれのイントラネットに接続することができます。ただし、ファイヤーウォールによって守られているため、インターネットからイントラネットには接続できません。
インターネットは外部ネットワークに接続
インターネットでは世界中に点在するネットワークを経由して外部サーバーに接続します。インターネットに接続するには、プロバイダーとの契約が必要です。契約を結ぶことで、プロバイダーによって形成されたネットワークが利用できます。プロバイダーによって形成されるネットワークから別のネットワークに接続し、データの送受信をおこなうことがインターネット接続です。
社外からイントラネットに接続するには
VPNを導入することで、社外からでもイントラネットに接続できます。VPNとは、特定の人だけが利用できる仮想のプライベートネットワークです。社内にVPN対応ルーターとVPNサーバーを設置し、利用者の端末にVPNソフトをインストールすることで、仮想のネットワークが形成されます。
イントラネット環境で、Web会議をするには
イントラサーバーにオンプレミス型のWeb会議システムを導入することで、インターネットに接続しないイントラネット環境でもWeb会議を行うことができます。セキュアな環境でシステムを構築するため、機密情報の漏洩やハッキングのリスクを最小限にしたWeb会議の開催が可能です。カスタマイズ性が高いため自社の目的に合わせて機能を追加するといった自由な設計が可能ですが、導入時のコストが高い、システムを構築するまでに時間がかかる、メンテナンスやトラブル対応を自社で行う必要があるなどのデメリットもあります。
イントラネット向けの無料Web会議システム
オープンソースのWeb会議システムなら無料で導入できます。ただし、導入するためには専門的な知識が必要です。オープンソースのWeb会議システムには、Jitsi Meet、BigBlueButton、Wire、Elementなどがあります。
イントラネット・デザインのポイント
イントラネットサイトや社内ポータルサイトでは、業務での使用を前提としたデザインのインターフェイスが求められます。社員の利用頻度が高いため、まずは機能性・使いやすさを重視したデザインが求められるでしょう。利用する社員や業務の特性に合わせたデザインでサイトを設計し、使用感を社員にヒアリングしながらカスタマイズしましょう。
イントラネット・活用事例
イントラネットの動画配信事例
イントラネットは、自社の経営理念や価値観を社員に伝えるインナーブランディングや、社外秘のデータを用いた定期報告、作業マニュアルなどの社内向けの動画配信で活用されています。イントラネットで動画を共有するため、社員以外の人が動画を視聴したり、社員が動画ファイルをコピーして外部に流出するリスクを避けることができます。非同期的に多数の人と情報共有できるというメリットもあります。
Teamsをイントラネットとして活用する事例
Microsoft Teamsをイントラネットとして活用している事例もあります。Microsoft Teamsは、ビジネスチャットとして利用できるだけでなく、Office 365の各種サービスと連携できるツールです。共同作業を行ったり資料を共有したりすることができるため、Teamsをイントラネットのように活用できます。
地域行政サービスのネットワークとしてのイントラネット
イントラネットは、地域行政サービスのネットワークとしても活用されています。役所や公民館、教育施設、病院、警察などをつなげたネットワークを構築することで、住民に対して距離や時間を意識せずにサービスを提供することが可能です。
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