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健康経営とは?取り組み事例7社やメリット4選、進め方4ステップを解説

健康経営とは?取り組み事例6社やメリット4選、進め方4ステップを解説

健康経営とは

健康経営とは、企業または経営者が、従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、健康づくりに寄与する取り組みを戦略的に行っていく、米国発祥の概念です。企業にはそもそも労働者の安全と健康を確保する義務がありますが、健康経営はそれをさらに進化させた取り組みといえるでしょう。

▼参照
健康経営(METI/経済産業省)
労働安全衛生法 | e-Gov法令検索

米国発祥の考え方

経済産業省は、企業が健康経営に取り組むと従業員の活力が向上して生産性が高まり、組織が活性化され、その結果、業績が改善して上場企業であれば株価が値上がりする、と説明しています。健康経営は、米国の臨床心理学者ロバート・H・ローゼン氏たちが1992年に提唱した「The Healthy Company」の概念がベースになっています。ローゼン氏たちは「健康な従業員こそが生産性、収益性に優れた会社をつくる」と提唱しました。

▼参照
仕事と介護の両立における介護疲労やストレスが就労に及ぼす影響について

健康投資という考え方

企業が健康経営を検討するとき「健康投資」という考え方が重要です。企業が従業員のために健康施策を実施するには、多額の費用がかかります。したがって少なからぬ経営者は、健康施策をコストと考えます。しかし、ローゼン氏が述べた通り、健康経営に取り組むと生産性や収益性といったリターンが得られる可能性は高いです。

お金を出してそれ以上の金銭的価値が得られるので、健康経営にかかる費用は投資と考えることができます。そのため健康経営にかかる費用は、「渋々出費するコスト」ではなく「将来のリターンを期待しての投資」とみなすことができるのです。

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健康経営の取り組み事例7社

企業はどのように健康経営を進めているのでしょうか。ここでは健康経営に熱心なオムロン株式会社、株式会社タニタ、SCSK株式会社、株式会社ローソン、TOTO株式会社、花王株式会社、株式会社ファンケル(以下、オムロン、タニタ、SCSK、ローソン、TOTO、花王、ファンケルと表記)の取り組みを紹介します。

事例1)オムロンの取り組み

制御機器大手のオムロンは、グループ全体で約30,000人の従業員を抱えています。オムロンは、「社会課題を解決する事業を推進するには経営の基盤となる従業員の健康が重要である」との考えのもと健康経営宣言を掲げています。社長の下に経営戦略会議があり、その下に健康経営委員会と健康経営推進グループを置いています。社内体制を整えているところに本気度を感じさせます。

具体的な取り組みは重症化予防と健康増進の2本柱で、次のような内容になっています。

■重症化予防

  • 血圧の適正化
  • 健康リスク者の減少
  • 高ストレスの改善

■健康増進

  • 血圧測定の習慣化
  • 健康増進行動の実践
  • いきいき職場の実現

このような取り組みは確実に成果を生んでいて、2022年時点の血圧測定率は89.6%、適正血圧率は70.7%と高率でした。

▼参照
会社概要 | 会社案内|オムロン
健康経営|オムロン ヘルスケアの紹介|オムロン ヘルスケア

事例2)タニタの取り組み

体組成計やヘルスメーターなどの健康計量器メーカーのタニタのグループ従業員数は1,200人。タニタの健康経営のコンセプトは「はかる・わかる・きづく・かわる」。社長が健康管理最高責任者に就き、トップ自ら健康施策を推進しています。活動は多岐にわたり、健康診断結果管理生活習慣改善アプリの提供、オリジナル体操の実施、測定ルームの設置、社員証付き活動量計の配布、歩数イベント、食事管理アプリの提供、禁煙施策、女性特有の健康課題の教育など。

従業員全員が適正体重(BMI18.5以上25.0未満)になる、という目標を掲げています。2021年時点の適正体重維持者の割合は74.2%で、2025年の目標数値を94.0%にしています。
健康関連企業だけに、従業員を健康にすることにも熱心です。

健康経営優良法人ホワイト500に2021年と2022年の2年連続で認定されています。

▼参照
会社概要/品質方針|企業情報 | タニタ
健康経営|株式会社タニタヘルスリンク

事例3)SCSKの取り組み

SCSKはコンピュータ・システムやネットワークなどのIT企業で、従業員数は約15,000人です。SCSKの経営理念は「夢ある未来を、共に創る」。後段で解説しますが、会社の理念に健康経営を落とし込むことはとても重要な取り組みです。

SCSKも会長を健康経営推進最高責任者にして、健康経営をトップ主導で推進しています。ユニークな取り組みは、健康わくわくマイレージで、従業員が健康の維持・増進に向けた行動をしたり、健康診断の結果がよかったりするとポイントが付与されインセンティブが支給されます。インセンティブとはいわばボーナスで、2021年度の支給総額は1億円にもなりました。

▼参照
会社概要 | SCSK株式会社
サステナビリティ:健康経営 | SCSK株式会社
サステナビリティ:健康関連4つの施策 | SCSK株式会社

事例4)ローソンの取り組み

コンビニ大手のローソンの社員数は連結で約10,000人。ローソンの社長は健康ステーション推進委員会の委員長に就いています。さらに健康施策の実行部隊であるローソングループ健康推進室を社長直轄にする力の入れよう。ローソンの本気度は公式サイトに現れていて、例えば次のような記述があります。

「2019年度から3カ年のKPIとして設定した5項目の検査数値適正範囲者と非喫煙者に関して、いずれも達成することができませんでした」

これは公式サイトに書かれてある文面なので、もちろん世界中の人が読むことができます。このように「正直に」目標未達を公表することで自らを鼓舞しているのです。なお目標未達の要因として、コロナ化でテレワークが進んだことで通勤や社内移動が減り、従業員たちの活動量が激減したことを挙げています。もちろん実績もあります。2021年度は、2020年度と比べて、血圧、肝機能、脂質、禁煙の数値が改善しました。

ローソンの主な健康施策は、健康コラムの配信、ハイリスク者へのアプローチ、就業中全日禁煙、ヘルスケアポイント、宿泊型保健指導などとなっています。富士登山チャレンジ、東海道五十三次城めぐりウォーキングといった健康イベントも定期的に開催。新入社員、店舗経営指導員、女性従業員、管理職ごとに健康施策メニューをわけて、きめ細かい対応をしているのも特長といえます。

▼参照
会社概要|ローソン公式サイト
従業員との関わり:健康経営|ローソン公式サイト

事例5)TOTOの取り組み

衛生陶器メーカー、TOTOの連結従業員数は約37,000人。TOTOの社長は公式サイトで「良き品物を作る前に良き人を作る」「社員と家族の健康が、私が最も強く願っていること」と熱い健康メッセージを送っています。企業のトップがビジネスより従業員を優先する考えを持ち、家族も含めて健康施策を展開する姿勢を貫くことは共感を呼ぶはずです。

TOTOの健康経営は、健康管理、メンタルヘルス対策、感染症対策、健康増進の4項目で構成されています。喫煙率は2019年度の男性35.4%、女性10.9%から、2021年度の男性32.6%、女性10.1%へと確実に改善しています。従業員の健康意識も高まっていて、ウォーキングイベントを開けば2,800人が参加します。

さらに驚くべきは、2019年度から2021年度までの3年連続で定期健康診断受診率100%を達成しました。定期健康診断後の精密検査の受診率も3年連続100%。健康経営に成功している企業といえます。

▼参照
企業概要 | 企業情報 | 会社情報 | TOTO株式会社
社員の健康について | CSR活動 | 会社情報 | TOTO株式会社

事例6)花王の取り組み

生活用品メーカー大手の花王の従業員数は連結で約33,000人です。花王の健康経営の3本柱は組織化、データ分析、効果的な健康づくり、です。

組織化では、花王でもトップが健康宣言を発していて、健康保険組合と人事部門が連携しています。花王はこれをコラボヘルスと名づけています。さらに事業場ごとに健康づくり推進責任者を置いています。データ分析では、医療費データを使って現状と課題を見える化しています。効果的な健康づくりでは、歩くことを従業員に推奨し、食育も提供しています。

こうした取り組みの結果、花王は次のような成果をあげることができました。

  • 日本政策投資銀行の健康経営格付融資の第1号選定(有利な条件で融資を受けられる権利の獲得)
  • 健康経営銘柄、2015~2022年まで連続認定
  • 健康経営優良法人、2017~2022年まで連続認定

▼参照
花王 | 会社概要
花王における事業主と健保とのコラボヘルスの推進について

事例7)ファンケルの取り組み

化粧品・健康食品メーカーのファンケルの従業員数は約900人です。ファンケルでは、「私たちが美しく健やかであること それが何よりの証明です」というスローガンを掲げ、健康経営に取り組んでいます。

組織体制としては、健康経営の取り組みを加速させるために、代表取締役社長を健康経営の責任者、正規雇用の保健師5名が所属する「健康支援室」を健康経営推進事務局として、経営視点から推進と各組織の連携を強化。また、「働き方改革」「休み方改革」「心の健康対策」「身体の健康対策」の4つの柱としている当社では、生活習慣病予防のための社員食堂「ファンケル学べる健康レストラン」や自転車通勤の導入、病気を抱える従業員がフレキシブルに勤務できる「アソシエイト正社員」、女性の働きやすい環境づくりのためのセミナー開催などを実施しています。

このような健康経営体制と取り組みにより、次のような成果をあげることができました。

  • 健康経営優良法人、2017~2022年まで連続認定
  • 横浜健康経営認証2022クラスAAA認証、3期連続認証

▼参照
健康経営 | 地域・従業員 | サステナビリティ | FANCL ファンケル
表彰の実績 | 外部からの評価・表彰 | サステナビリティ | FANCL ファンケル

健康経営のメリット4選

企業が健康経営に取り組むと、次の4つメリットが得られるはずです。

  • 高い投資効果
  • 生産性の向上
  • リスクマネジメントがしやすくなる
  • 株価の上昇

なぜこのようなメリットを享受することができるのか解説します。

1)高い投資効果

先ほど健康経営の施策に使う費用はコストではなく投資であると紹介しました。このことを立証したのが、アメリカのジョンソン・エンド・ジョンソンです。同社の医療担当の専務取締役のフィクリー・アイザック氏は2011年、健康経営に関する論文を発表し、そのなかで、企業が従業員向けの健康施策に1ドルを費やすと3ドルのリターンが得られることを証明しました。

1ドルが3ドルになると利回りは200%(=(3ドル÷1ドル-1)×100)になります。銀行の預金の利子は年1%を大きく下回りますし、優れた投資家でも年利20%を稼ぐのは至難の業ですので、200%の投資効果がどれだけ大きなものか理解できると思います。

▼参照
2018年2月21日プレスリリース | ジョンソン・エンド・ジョンソン

2)生産性の向上

生産性とは、1人の労働者が付加価値を生み出す効率のことです。したがって生産性を向上させるには、1人の労働者が生み出す付加価値を大きくしていかなければなりません。生産性を高めるには仕事を効率化させたり、IT化して省力化、省人化したりする方法がありますが、そのベースになるのは従業員の健康です。従業員が元気に働くからこそ、仕事の効率化やIT化のアイデアが出て、実行することができます。

例えば、職場で風邪が流行ると仕事を休む人が増えます。風邪もインフルエンザと同じようにウイルスに感染して発症するので、健康な人も不健康な人も風邪を引きます。しかし健康な人が多い職場なら、短期間で風邪を治して職場に復帰するので生産性はそれほど落ちません。ところが不健康な人が多い職場では、長期に休む人が増えてしまうので生産性は著しく低下するはずです。普段の健康づくりは生産性に直結します。

3)リスクマネジメントがしやすくなる

経営陣や管理職たちは、会社や職場のリスクを最小限にするマネジメントが求められます。つまり企業は、会社や職場に襲いかかる危機を事前に察知して、その危機を回避したり、被害を最小限に抑えたりする準備をしていく必要があります。従業員やスタッフが健康であれば危機に対処できますが、不健康な人が多いとそれ自体が危機になります。

経営や管理業務の観点からすると、従業員やスタッフが健康であることはリスクを減らします。つまり健康経営はリスクヘッジになります。リスクヘッジができている企業や職場では、リスクマネジメントが容易になります。

4)株価の上昇

経済産業省が、健康経営に取り組む上場企業は株価が上昇しやすい、という見解を示していることは先ほど紹介したとおりですが、これを証明したのがニッセイ基礎研究所です。同社が健康経営銘柄に選ばれた企業の業績などを調べたところ、企業の健康経営への取り組み、「株式投資の効率的な銘柄選定方法として活用できるかもしれない」と判断できました。つまり、投資家が健康経営をしている企業の株を買うと利益が出る可能性がある、と指摘しています。これは健康経営と株価に相関関係があることを示唆しています。

もちろん株価は経済情勢や社会情勢、外国市場などの影響も受けるので、「健康経営をしている企業の株価は必ず上がる」ということはいえません。株式投資に興味がある人は、健康経営は株価にプラスに作用する可能性がある、ぐらいの理解にとどめておいたほうがよいでしょう。

▼参照
「健康経営」で株価も元気! |ニッセイ基礎研究所

健康経営は4つのステップで進める

経営者や企業が健康経営の意義を実感できたとしても、何から手をつけたらよいかわからない経営者もいると思います。そこで経済産業省が推奨する、健康経営の始め方を紹介します。健康経営は4つのステップで始めることができます。これは経済産業省の「企業の健康経営ガイドブック」を参照しています。

▼参照
企業の「健康経営」ガイドブック~連携・協働による健康づくりのススメ~(METI/経済産業省)

ステップ1:経営理念への位置づけ

健康経営の取り組み事例で紹介したとおり、健康経営を軌道に乗せた企業はトップが陣頭指揮を執っています。従業員の健康を経営課題としてとらえ、実行力をともなって健康経営に取り組むには、経営トップがその意義と重要性を認識する必要があるからです。そのうえで健康経営を経営理念に落とし込んでいきます。経営理念として健康経営を明文化することで、社内外にメッセージを送ることができます。

ステップ2:組織体制づくり

健康経営を理念に落とし込むことができたら次はそれを具現化していくわけですが、それには実行する人が必要になります。健康経営を推進する組織や体制をつくります。

従業員の健康に関わる人事部や労務部、健康保険組合、労働組合の構成員や、安全衛生に関わる担当者は、健康経営組織に加わったほうがよいでしょう。また健康や保健の専門家である産業医や産業保健師もその組織に加わってもらいたいところです。そしてこの健康経営組織が実効的な役割を果たすには、企画立案の段階から役員会で検討するとよいでしょう。経営サイドのサポートがあれば、健康経営組織は活発に活動できます。

ステップ3:制度・施策の実行

健康経営組織が立ち上がったら、そこで制度をつくったり、健康施策を考えたりします。健康に関するニーズは業務内容や働き方、職位、年齢、性別などで異なるので、当然、健康施策の内容も変わってきます。さまざまな健康ニーズに応えるには事前に従業員の健康状態を把握して、健康課題を洗い出さなければなりません。健康ニーズを把握できたら、計画をつくって目標を立てます。目標には数値を盛り込んだほうがよいでしょう。健康診断の受診率や標準体重の比率、喫煙率、血圧の数値などが目標値になります。

計画ができたら速やかに実行に移します。健康経営組織のメンバーが各職場に働きかけて、健康施策の参加者を増やしていきます。また経営者は、健康経営組織の活動に対し、しっかり予算をつける必要があります。目標を達成できた従業員にインセンティブを与えたり、健康イベントを開催したりするにはお金がかかり、この費用を会社が負担することで健康投資が成立します。

ステップ4:取り組みを評価する

健康経営の取り組みはPDCAで回していきます。そのため、取り組みを実行したあとの評価が重要になります。評価することによって、効果が出た施策を継続し、効果が薄い施策を改善することができます。数値目標があれば、実績値との比較も重要です。達成度を社内外に公表することで従業員の健康モチベーションが高まります。「健康の輪」をつくっていくことが大切です。

健康経営のために政府が行う取り組み3選

健康は国家戦略

経済産業省は健康経営を強力にバックアップしています。それは、日本政府が国民の健康を国家戦略に位置づけているからです。その名称を「健康・医療戦略」といいます。健康・医療戦略には世界最高水準の医療を目指すことや、医療分野の研究開発や新産業創出が盛り込まれています。そして「国民の健康寿命の延伸」も重要テーマの1つに掲げられています。

健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことで、理想は健康寿命と肉体の寿命が一致することです。それで政府は、健康寿命を延ばして肉体の寿命に近づけようとしているわけです。日本人の多くが労働者であり、健康経営はその人たちを健康に導くものなので、経済産業省の健康経営推進策は、政府の健康・医療戦略や「国民の健康寿命の延伸」に寄与しています。

ここでは、そんな政府(≒経済産業省)の健康経営のための取り組みを3つ紹介します。

▼参照
健康・医療戦略|健康・医療戦略推進本部

1)健康経営銘柄(経済産業省の施策)

それでは経済産業省の健康経営施策をみていきます。まずは健康経営銘柄を紹介します。
この制度は、東京証券取引所に上場している会社のなかから健康経営に優れた企業を選定するもの。国が一企業に健康経営のお墨付きを与えるわけです。

上場企業は投資家などからお金を集めて事業を行っています。そのため企業が健康経営をしていることをアピールできれば、投資家などから「長期的な視点で企業価値の向上を重視している企業」と認知され資本を呼び込むことができます。

健康経営銘柄の選考では、「健康経営が経営理念・方針に位置づけられているか」「健康経営に取り組むための組織体制が構築されているか」「健康経営に取り組むための制度があり、施策が実行されているか」「健康経営の取り組みを評価し、改善に取り組んでいるか」「法令を遵守しているか」などが審査されます。

▼参照
健康経営銘柄(METI/経済産業省)

2)健康経営優良法人認定制度(経済産業省の施策)

健康経営優良法人認定制度は、地域の健康課題に即した取り組みをしている大企業や中小企業などを称えるものです。先ほどの健康経営銘柄は上場企業が対象ですが、こちらは未上場の大企業や中小企業が対象になります。

未上場の大企業や中小企業の健康経営の取り組みは、社会にみえづらいところがあるので、健康経営優良法人認定制度によって優良企業を見える化することができます。健康経営優良法人認定制度には大企業対象の大規模法人部門と中小企業を対象にした中小規模法人部門があります。

健康経営優良法人に認定されると、自治体や金融機関からさまざまなインセンティブを得られるメリットがあります。また、求職者も、健康経営優良法人の企業と健康経営優良法人でない企業があったら、前者を選ぶはずです。

つまり健康経営優良法人を目指すことは、人手不足の解消にも寄与するわけです。企業規模が小さくなるほど人材確保が難しくなるので、中小企業にとって健康経営優良法人認定は有益な称号になるでしょう。

▼参照
健康経営優良法人認定制度(METI/経済産業省)

3)ホワイト500とブライト500(経済産業省の施策)

健康経営優良法人認定制度では、ホワイト500とブライト500という認定も行っています。大規模法人向けがホワイト500、中小規模法人向けがブライト500です。健康経営優良法人に認定された企業のうち、トップ500をそのように呼びます。ホワイト500とブライト500に選ばれた企業は「健康経営企業のなかの健康経営企業」といえます。

健康経営が注目される4つの背景

健康経営が注目される背景にはさまざまな事象がありますが、ここでは1)高齢化、2)ブラック企業批判、3)やりがいの重視、4)医療費の負担増、の4つを紹介します。

1)高齢化が健康経営を後押しする

経済産業省は、健康経営を推進しなければならない背景に、日本の超高齢社会があると指摘しています。全人口に占める65歳以上人口の比率(高齢化率)が7%を超えると高齢化社会と呼ばれます。14%を超えると高齢社会と呼ばれ「化」が外れます。そして高齢化率が21%を超えると超高齢社会となります。経済産業省が2022年に公表した「健康経営の推進について」によると、日本は2015年の段階ですでに26%なのでその仲間入りを果たしています。やはり超高齢社会である伊国(イタリア)でも22%、独国(ドイツ)でも21.1%にすぎません。

人口の高齢化は、労働人口の高齢化を意味します。つまり企業の労働を支えるのは、若い人より病気リスクが高い年配の人たちになるわけです。したがって、その人たちの健康を支える健康経営が必要になります。

▼参照
健康経営の推進について – 経済産業省

2)ブラック企業批判が健康経営を後押しする

ブラック企業とは、過剰に利益を追い求める経営者が従業員に過酷な労働を強いる会社のことです。ブラック企業はなぜ、不当な長時間労働や到底1人ではできない仕事を1人に押しつけたりするのでしょうか。それは経営者が、長く働かせるほど、少ない人数で働かせるほど利益が増えると思っているからです。

もちろんこの考え方は倫理的に正しいことではないのですが、実は経済合理性もないこともわかってきました。経済産業省は「健康に配慮した働き方に変えたり、個別に健康指導したりする企業のほうが、実は収益が高い」と指摘しています。従業員の健康に配慮する健康経営は、ホワイト企業の考え方と通じるものがあります。

▼参照
【60秒解説】市場が選ぶホワイト企業(METI/経済産業省)

3)やりがいの重視が健康経営を後押しする

働く人たちの、仕事にやりがいを求める傾向が強まっています。厚生労働省が2021年2月に公表した「令和元年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況」によると、職場の満足度は「雇用の安定性」「仕事の内容・やりがい」「人間関係」によって高まる傾向があります。

今、さまざまな業界で人手不足が深刻化していますが、企業が人手不足を解消するには、求職者に「あの会社で働きたい」と思ってもらう必要があります。企業はそのために、雇用を安定させるのは当然として、働く人にやりがいを提供したり、人間関係が良好な職場を用意したりする必要があります。

そして健康経営の取り組みのなかには、心身を改善するものだけでなく、働き方やコミュニケーションといった職場環境に関するものも含まれています。したがって、健康経営を通じてやりがいをつくり、従業員が「会社の仕事をしたい」と思ってもらう取り組みをしていくことが重要です。

▼参照
令和元年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況|厚生労働省

4)医療費の負担増が健康経営を後押しする

企業などの健康保険組合の経営が危機的状況にあります。全国の約1,400の健康保険組合の半数以上が赤字に陥っています。健康保険組合の主な収入は、企業などの事業主と従業員などの被保険者が納める保険料です。そして支出は、医療給付や各種給付金などとなっています。そのため、医療給付が増えると健康保険組合の財政が悪化します。医療給付の費用は、被保険者が病気を発症して医療機関にかかると増えていきます。

したがって企業が健康経営に取り組み、被保険者(=従業員)が健康になって医療機関にかかる回数が減れば、健康保険組合の財政は安定します。健康保険組合の健全経営に向けた動きが、健康経営を後押しする背景の一つとなっています。

▼参照
健康保険組合、21年度は半数超赤字 高齢者医療へ拠出金重く: 日本経済新聞

まとめ

従業員の健康は会社の利益にも直結するということをご紹介してきました。体の健康だけでなく、心の健康も、毎日の仕事の生産性に影響することは間違いありません。また、健康経営を推進するにあたり、従業員の協力は必要不可欠です。社内への健康経営に関する情報発信を継続するなど、従業員に対して継続的に知ってもらうための仕組みと、イベント参加や福利厚生申込などの従業員に使ってもらう仕組みを作ることが重要です。

TUNAGなら健康経営を推進する施策として、保健師や栄養管理士のコラムをタイムラインに掲載したり、健康診断の実施のアナウンス、メンタルヘルスチェックなどを行うことができるだけでなく、現場でのコミュニケーションを円滑にすすめるための様々な施策も運用可能ですので、気になる方はぜひ資料をダウンロードくださいませ。

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