エンゲージメント経営プラットフォーム【ツナグ|TUNAG】

健康経営は3倍の投資効果も。
企業事例や推進方法から自社で実施するステップを解説

健康経営という言葉をご存知ですか?深刻な人手不足で政府からも「働き方改革」として、従業員の柔軟な働き方や長時間労働など労働環境の見直しを迫られるようになりました。

今回は従業員の健康と経営の両方を考えた上での組織づくり「健康経営」についてご紹介いたします。

健康経営とは

「従業員の健康=会社の業績向上」につながるという考えに基づいた組織づくり

1990年代アメリカから始まった健康経営。日本では2009年頃から大企業を中心に取り組む企業が増加しています。

健康経営はアメリカの臨床心理学者ロバート・ローゼン博士が提唱した「ヘルシーカンパニー」に基づいており、これまで別々に考えらえていた「会社経営」と「従業員の健康管理」を統合的に捉え、従業員の身体的・精神的な健康を維持する事が会社の業績にもつながるという考えに基づいた組織づくりの事です。

例えば、従業員にうつ病疾患者が増えると、その社員のリカバリーのために別の従業員にも負担がかかります。結果として別の社員も疲弊したり、うつ病に罹患するなど出社が難しい局面を迎えることもあります。

従業員の健康は、会社経営をしていく上で欠かせない要素であると考えられ、それを戦略的に捉えた概念が「健康経営」になります。

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注目される背景

日本では、近年ブラック企業、長時間労働、過労死などの問題が深刻化してきています。健康経営を実施する事でこれらの問題への課題解決も期待できます。

企業のリスクヘッジ

厚生労働省の発表によると死亡・死傷災害は一時減少傾向にありましたが、29年度では共に前年を上回る結果となりました。また、脳・心臓疾患および、精神疾患の過労死としての労災補填状況は年々増加傾向にあります。

過労死などは企業イメージの低下を招くだけでなく、採用や離職にも影響がでてしまいます。労働者不足も深刻化しており、どの企業でも優秀な人材の確保が急務とされており、労働災害への対応は今後も避けて通れない課題です。

参考:平成29年の労働災害発生状況を公表 – 厚生労働省 –

医療費の軽減

平成29年度の健康保険組合の集計によると、経常赤字が3060億円と言われており、その赤字は該当する企業が負担することになります。従って、通院する従業員が増加し医療費が膨らみ続ければ、その負担額も大きくなり経営を逼迫します。

医療費の面からも、健康経営の取り組みは早急に対応が必要な課題となっています。

健康経営のために政府が行う取り組み

日本政府では「国民の健康寿命の延伸」として日本再興戦略に位置付けています。また経済産業省では認定制度を設け、投資家からの理解や株価上昇にも期待できる取り組みを導入しています。

経済産業省からの認定制度

経済産業省では、下記3つの認定制度を開始しています。

・健康経営銘柄

東京証券取引所の上場会社の中から「健康経営」に優れた企業を選定し、長期的な視点から企業価値の向上を重視する投資家に魅力ある企業として紹介しています。

経済産業省は、この健康経営銘柄を、日本再興戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つとして挙げています。

・健康経営優良法人

健康経営に取り組む優良な法人を健康経営優良法人として認定する事で「見える化」する取り組みです。

従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができます。

2018年度には「大規模法人部門」に541法人、「中小規模法人部門」に776法人が認定されています。

・健康経営優良法人ホワイト500

上場していない企業にもスポットを当てるため2020年までに「健康経営優良法人」の大規模部門で500社を認定するという方針「ホワイト500」を公表しています。

健康経営優良法人ホワイト500に認定されることで、その企業の健康経営に対する取り組みを周知させる事ができ、採用活動や組織の活性化、資金調達、株価の上昇、利益の拡大というメリットがあります。

参考:第14回健康投資WG 事務局説明資料 (健康投資施策の取組について) – 経済産業省 –

健康経営を取り入れることによる企業のメリット

健康経営への投資効果は3倍

米国ジョンソン・エンド・ジョンソングループが世界250社・約11万4000万人に健康教育プログラムを提供して、投資に対するリターンを換算して明らかにしました。

その概要は2011年に『ニューズウィーク』に掲載された内容によると、投資とリターンは以下の通りです。

投資の対象:

人件費(健康・医療スタッフ、事務スタッフ)
設備費(診療施設、フィットネスルームなど)

リターン:

生産性の向上(欠勤率の低下など)
医療コストの削減
モチベーションの向上
リクルート効果(就職人気ランキングの順位上昇)
イメージアップ

金額に換算すると、投資1ドルに対して3ドルの投資リターンが得られたという結果が報告されています。企業としてわかりやすい「投資効果」が明らかにされています。

生産性の向上

従業員が何かしらの疾患を抱えながら職務を遂行しようとすると、必然的に本来持っているパフォーマンスを発揮する事が難しくなります。

身近な例でいうと、風邪や花粉症などのアレルギー疾患などを想像して頂くと分かりやすいですが、痒みや咳、熱などに気を取られて作業効率が低下してしまったり、薬の副作用でボーッとしてしまう事もよくあると思います。

風邪など軽い症状のものであれば数日で回復出来ますが、一時的なものではない慢性的な疾患ともなれば自体は深刻になっていきます。うつ病などで集中力がなくなってしまうとミスを犯し、そのリカバリーでまた作業に時間がかかる。そのリカバリーで他の従業員にも負担がかかる。といったように、負の連鎖が止まらなくなる可能性もあります。

そうならないためにも、日頃から従業員の健康管理を会社経営の一環と捉え、取り組んでいく事が重要です。

リスクマネジメント

心身に何か疾患を抱えたまま勤務し続けると、心筋梗塞などの心疾患やくも膜下出血などの脳疾患など重症な疾病にもつながります。

こういった疾病は長期入院や最悪、死にもつながり、企業は代わりとなる従業員の補填を探す必要もあり、通院する際は企業の赤字補填額も増加します。そのほかにも、通勤中や勤務中に事故が起これば労災が適応されるため、その費用も負担が必要となります。

健康経営による株価の上昇

健康経営による企業イメージは株価にも影響します。ニッセイ基礎研究所の発表によると2016年の健康経営銘柄の多くは株価も堅調でした。

投資した健康経営企業22銘柄で収益率が安定的にTOPIXを上回る結果になりました。健康維持・増進への取り組みによって、企業価値の向上に市場が反応したと推察されています。

参考:「健康経営」で株価も元気! – ニッセイ基礎研究所 –

健康経営の推進方法

1.健康経営を行う事を社内外に告知

社内外に対し、健康経営を実施する事を社内広報やプレスリリースなどを通じて告知します。企業のトップが健康経営に対し、その重要性を認識し、宣言することが重要です。

経営陣が本気であるということを伝えなければ、現場にはなかなか浸透しません。また、一度伝えるだけでは実行に移らないことも多いため、継続してメッセージを伝えていく必要があります。

2.健康経営を推進する組織づくり

健康経営を実施するにあたり、人事部など然るべきポジションに人員を配置します。健康づくりに対してプロジェクトを進める責任者や部署、プロジェクトチームを作るなど、明確にその任務を遂行する人を決めましょう。

産業医や保健師など、外部の方の力を借りたり、社内に取り入れることができる知識を得るために外部研修に参加するという方法もあります。

3.課題の確認

健康診断やストレスチェックを実施し、定期的に受診率と結果を確認をします。ストレスチェックは50人以上いる事業所では毎年一回行う事が義務付けられています。あわせて、有給消化率や残業についても洗い出す必要があるでしょう。

その結果から残業量や特定の部署でストレスが多くかかっていないかなどをチェックしたり、改善を行うよう組織全体で取り組みましょう。

体に関する健康だけでなく、表に出づらいメンタルヘルスケアに対する課題把握も必要です。心の病などにかかる前にしっかり人事や総務担当が把握できるのか、現場とのコミュニケーション方法の流れも見直しておきましょう。

4.計画作成・実行

健康における課題を把握したら、計画を作成して実行に移します。一番大切なところはこの「実行」です。決めるだけ決めたけどそのまま何もされていないということはよくあることです。

「経営陣が健康経営を宣言したものの、結局長時間労働は改善されないし、現場は何も変わらない」ということになると、健康経営以前に、会社に対する不信感がつのることになってしまいます。

従業員の健康を大切にすると決めたら、そのために何をするかがあやふやにならないよう、実行スケジュールを明確にしましょう。例えば、従業員の残業時間に課題がある場合は業務フローの見直しや人員配置を検討し直すなど、働き方の見直しを行います。また、職場の人間関係に課題がある場合は、従業員との対話の場を設けたり、相談できる窓口の設置を行います。

従業員の体と心の健康のためには、短期的ではなく長期的な視点を持って取り組む必要があるでしょう。

健康経営に取り組む他社事例

長年、健康経営に取り組んで来た企業は目に見える数値として実績が出てきています。その事例を、数社ご紹介いたします。

ローソンの取り組み

健康経営銘柄に毎年選定されているのがコンビニエンスストアーの「ローソン」です。ローソンでは健康診断の受診など一般的なもの以外にもユニークな取り組みをしています。

・ローソンヘルスケアポイント

健康管理を自発的に行う事でもらえるポイントです。健康診断の結果から、自分がすべき課題を認識・設定し、スマホから自分の行動を管理したり、eラーニングを受講するとポイントが付与されます。

・ロカボチャレンジ

食生活を改善する事を目的に、1食の糖質量を20〜40gに制限する食事を8週間続けます。社員の血糖値や血圧が改善し、疾病での休職者が0.1%減、メンタル疾患での休職者が0.2%減という結果につながっています。

・男性職員の育児休業取得推進

2014年には14%だった男性の育休取得率が、2015年には70%、2018年には80%という実績になりました。世間ではまだまだ男性の育児休業は取得しにくい状況にある中で、ローソンの取り組みは素晴らしい成果を出しています。

TOTOの取り組み

TOTOは健康経営銘柄に4年間連続で選定され、過去5年間の転職的離職率も0%という会社です。自社のヘルスケアセンターを構築し、診療所などでの治療ではなく予防をメインとした投資を行ってきました。

働くすべての人が持てる力を発揮できるよう以下の3つを柱とした健康配慮を行っています。

・健康管理
・メンタルヘルス対策
・健康増進(健康づくり)

具体的な取り組みとしてはヘルスケアセンター、健康保険組合、各拠点が連携して、食育・運動・禁煙などをテーマにしたイベントも定期的に開催しています。

また、2014年度からは2年連続で定期健康診断、二次検診、保健指導の3つについて受診率100%を継続しており、経営陣や従業員の健康への意識の高さが伺えます。

参考:https://jp.toto.com/company/csr/employees/health/index.htm

花王の取り組み

花王では4年連続で「健康経営銘柄」に選定され、2年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」にも認定されました。

社員が健康であってはじめて「よきモノづくり」が実現でき、会社が発展し、社会に貢献できるという考えのもと、2008年に「花王グループ健康宣言」を発行しました。

現在では、「ヘルスリテラシーの高い社員を増やす」事を目標に健康経営を目指しています。

また2008年からの継続した取り組みによって、2008年および2014年度の比較では、長期休業者数が32%減となり、一人あたりの休業日数も20日減少するなど、環境整備とともに実績とノウハウを積み上げてきました。

参考:https://www.kao.com/jp/corporate/news/2018/20180220-002/

まとめ

従業員の健康は会社の利益にも直結するということをご紹介してきました。体の健康だけでなく、心の健康も、毎日の仕事の生産性に影響することは間違いありません。

様々な企業が実績を出していますので、自社にあった健康経営の取り組みを考えてみてはいかがでしょうか。

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