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HRコラム

「アニバーサリー休暇」導入のメリット、就業規則の設定や企業事例を解説

アニバーサリー休暇とは

誕生日などの「記念日」に取得出来る休暇

アニバーサリー休暇とは、「記念日」に休暇を取得できる制度です。

アニバーサリーは日本語訳すると「記念日」を意味するため「誕生日休暇」などが類義語的に使われますが、自分の誕生日や子供の誕生日、結婚記念日などに休暇を設定する事ができる制度で、何を記念日として制定するかを自由に決められる制度がある企業もあります。

また取得日数や取得するタイミングも企業独自に制定しています。

このような休暇制度が取り入れられる背景・目的

アニバーサリー休暇が普及している背景には有給取得率の向上が挙げられます。

政府は2020年までに有給取得率を70%まで引き上げる目標を掲げていますが、現状では50%も満たしておりません。

有給取得が進まない背景には、

・有給を気軽に取得できる職場の雰囲気ではない
・休む事でメンバーに迷惑がかかる
・納期に遅延するなど業務に支障が出る

など、他者を気遣っての要因などが挙げられており、アニバーサリー休暇を推進する事で休暇を取得への理解を周囲に認知させる事が目的です。

有給休暇は取得理由を述べる必要はありませんが、やはり周囲の目が気になる職場やチームもあるため、アニバーサリー休暇を導入する事例もあります。

またアニバーサリー休暇は突発的な休暇とは異なり、事前に休む日を決める事から業務調整なども容易となります。

年次有給休暇の計画的付与制度について

年次有給休暇は、そもそも旅行やリフレッシュなどの個人的な利用のために計画的に利用したり、病欠などで突発的に利用できる休暇です。

年次有給休暇を計画的に付与する事も可能ですが、付与日数全てを計画的付与に利用する事は難しく、病気やその他の個人的事情により自由に取得できるように5日間は残しておかなければなりません。

これは労働基準法上の要件により保有比率ではなく「5日」と定めがあります。例えば年次有給休暇の保有が10日の保有者も20日の保有者も5日を残しておかなければならないため、計画的付与に利用出来るのは10日の場合で5日、20日の場合で15日という事になります。

実施については労使協定の締結等を守っていれば、原則的に自由な取り決めが可能です。

※参考:https://jsite.mhlw.go.jp/okayama-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/kanri06.html

アニバーサリー休暇を設けるメリット

有給取得率の改善

アニバーサリー休暇を導入する最大のメリットは有給取得率の向上です。

休暇を取得される事は一見企業側にもデメリットとして感じられますが、休暇取得に向けて業務の調整や引継ぎなどの調整を経験させる良い経験ともなります。

また、有給消化率を向上させる事は、社員のモチベーション向上や離職率低下にも繋がるでしょう。

従業員がリフレッシュにできる機会となったり、家庭の事情に合わせることができる

家族の誕生日や入学式などのイベントで休暇が取れる事は、家庭の事情に応じて業務を調整できるため、従業員のメリットになります。

「記念日」を理由にして休むということは、「後ろめたい」と感じる従業員もいるはずです。

「アニバーサリー休暇」として認めること自体が、従業員にとってリフレッシュの機会になることは大いに有り得ます。

採用活動においてアピールポイントになる

昨今の労働力不足で中途採用に苦戦している企業も多いですが、アニバーサリー休暇などを福利厚生としてアピールしている企業も増えてきています。

有給が取得しやすい環境などは入社の動機にも直結しますので、アニバーサリー休暇を導入する事は採用活動においてもメリットとなることがあるでしょう。

採用面に関していえば新卒採用でも同様の事が言えます。2018年のマイナビの調査によると行きたくない会社として「ノルマがきつい」「会社の雰囲気が悪い」に次いで「休日・休暇が取れない(少ない)」が挙げられています。

長時間労働などがニュースでも取り上げられたり、ワークライフバランスという言葉が浸透してきている事もあり、ここ数年増加傾向にあります。

したがって有給取得率が気になる学生が多いと考えられ、アニバーサリー休暇を福利厚生として取り入れる事は新卒採用においても有益と言えるでしょう。

参考:http://mcs.mynavi.jp/enq/ishiki/data/ishiki_2018.pdf

企業がアニバーサリー休暇を設定する方法

有給休暇として扱うかどうかを決める

アニバーサリー休暇は法定休暇ではないため、有給・無給など企業側で自由に制定する事ができます。

アニバーサリー休暇を含む法定外休暇を無給として定めている企業もありますが、無給となってしまうと休んだ分の給与が発生せず欠勤と変わらないため利用されなくなってしまうケースが殆どですので注意が必要です。

また、アニバーサリー休暇を制定する際、労働組合がある場合は労使と協議させておきましょう。

就業規則にどのように規定するかを決める

アニバーサリー休暇を導入する際は、就業規則への反映が必要となります。

誕生日や結婚記念日など、どのようなアニバーサリーを記念日として制定するかを明記します。

また、通常の有給休暇とは異なるため取得・申請するタイミングなどの記載も必要となります。ピンポイントで誕生日当日のみ取得可と制定してしまうと業務調整が難しくなって取得できない社員も発生してしまうので「誕生日の前後●日の間で取得する」などを定め、就業規則に記載しておく方が良いでしょう。

重要なのは制度が活用されること

上記のように制度を設計するだけでは従業員に活用されません。なぜこの制度を作ったのかの目的、どのように使われてほしいのか、どのくらい活用されるべきなのか、最初に決めたうえで進めていかなくてはなりません。

制度だけ作っても誰も活用していない、活用しづらい雰囲気というままでは、当初の目的を果たせません。それどころか、そういった休暇があることを期待して入社した社員が入社後にギャップを感じてしまう原因にもなりかねません。

設定後は、どのように告知し、認知してもらい、活用してもらうところまでどういったアクションをするのかまでを決めておきましょう。

アニバーサリー休暇を実施する企業事例

リクルートキャリア

リクルートキャリアでは、事業の性質上はもちろん、自社の社員に対しても”すべての価値の資源は「人」”と考え、人材育成や社内体制の整備をしています。

自分らしい働き方を支援する制度の一つとして、アニバーサリー休暇の導入をしています。健康で生き生きと働くために有給休暇取得の促進を目的とした休暇制度で、年に1回連続して4日の休暇取得が可能となっているだけでなく、アニバーサリー手当てとして6万円の支給がされています。

参考:https://www.recruitcareer.co.jp/company/culture/

アサヒビール

アサヒビールでは1996年から「メモリアル休暇」として導入を実施しており、年2日(事業所によっては3日)取得が可能と制定しています。

結婚記念日、子供の入学、家族の誕生日などとしての利用ケースが多く、休暇を取りやすい環境を整備しました。

その結果、社員も積極的に休暇を取る意識が進み、会社として年間休日も120日から123日と増やしただけでなく、社員の実休日も134.4日と前年比で2%以上高まりました。

参考:https://work-holiday.mhlw.go.jp/material/pdf/category4/h25_kyuuka.pdf

ウシオ電気

ウシオ電気では休暇取得の促進策として年次有給休暇の計画的付与制度としてリフレッシュ休暇・誕生日休暇を導入し、年次有給休の取得率は7割となりました。

社員が安心して休暇が取得出来るよう、取得予定を前もって申請し、業務を計画的に実行出来る環境を整備しました。

運用方法は人事部が各部署毎にカレンダー形式の申請書を配布し、部署内で申請時期の調整を行う方式を採用しています。

参考:https://work-holiday.mhlw.go.jp/material/pdf/category4/h25_kyuuka.pdf

クルーズ株式会社

ITベンチャー企業のクルーズでは、社員が安心して長く働ける環境を整備するためにアニバーサリー休暇を始めとする様々な計画的付与休暇制度を制定しました。

アニバーサリー休暇は自分が選んだ人生の記念日を年に1度取得でき、自分の誕生日、結婚記念日、子供の誕生日などで利用されています。

アニバーサリー休暇以外にも勤続7年目の社員に対して5日の休暇と15万円の旅行券プレゼントや、長期休暇をずらして取得出来るプラチナウィーク制度などユニークな制度があります。

これまではゴールデンウィークや年末年始などに加え平日の休暇を繋げる事で最大12連休が取得出来るよう整備してましたが、一部の社員が月末月初や繁忙期と重なると取得できないなど、不公平な運用となっていました。

こうした事情に配慮し、プラチナウィークとして同じ期間の長期休暇の取得時期を自由に選択出来るように変更しました。

参考:https://work-holiday.mhlw.go.jp/material/pdf/category4/h25_kyuuka.pdf

東京フード

東京フードは業務用チョコレートの製造会社で、従業員の多くが女性です。また、こうした背景から復職しやすい環境を整え、ママ社員が1/3にものぼりますが、業務が多忙の社員もいるため有給を消化できない社員もいます。

バースデー休暇を誕生月に1日取得出来る制度を制定しましたが、繁忙期と重なって取得する事ができない社員もいました。

そこで、もっと柔軟性を持たせ1年のうちどのタイミングでもアニバーサリー休暇として取得出来る運用に変更したところ取得率が100%となりました。

現在ではパパ社員も子供の運動会や入園式などの家族とのイベントに使う社員もおり、仕事と家庭のバランスを取り充実した社会生活を送れるようになった社員も多数存在します。

参考:https://work-holiday.mhlw.go.jp/material/pdf/category4/h26_kyuuka.pdf

有給消化率の改善は多くの企業が課題としている

「休みづらい会社」の改善の一歩として、制度を設けることが解決策に

政府が働き方改革を推奨した事もあり、世間一般で休暇取得に向けて意識が進んでいますが、まだ有給消化率の改善は多くの企業が課題としています。

アニバーサリー休暇を導入し、消化率改善を目指す機会にしてみてはいかがでしょうか。

エンゲージメントを高めるための社内制度のプラットフォーム『TUNAG』について

TUNAGでは、会社と従業員、従業員同士のエンゲージメント向上のために、課題に合わせた社内制度のPDCAをまわすことができるプラットフォームです。

会社の課題を診断し、課題に合った社内施策をご提案、その後の設計や運用のサポートまで一貫して行っています。課題の診断は、弊社の診断ツールを使い把握することが可能です。ツールと専任のコンサルタントの支援で、経営課題を解決に貢献いたします。

このような休暇制度も、従業員のモチベーションや働きがい向上のための施策の一つです。しかし、ただ運用するだけは制度の意味はありません。会社の成長や従業員のエンゲージメント向上に寄与するような運用をすることが求められます。

TUNAGでは休暇制度の申請や、活用状況を個人ごとにデータで把握することが可能です。働き方改革の取り組みの一つとしても活用いただいています。

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