エンゲージメント経営プラットフォーム【ツナグ|TUNAG】

従業員のSmileを創り出す
アドベンチャーワールドの理念経営とTUNAG活用例


和歌山県にあるテーマパーク「アドベンチャーワールド」を経営する株式会社アワーズ様では、「こころでときを創るSmileカンパニー」という企業理念を掲げています。「社長ではなく『理念』を見て、自分で考え自分で行動してほしい」と語るのは、代表取締役社長の山本雅史様。以前は従業員に厳しく接することもたびたびあったという山本社長が、なぜ「社員のSmile(しあわせ)」を第一に考える理念経営に取り組むことになったのか、その中でTUNAGをどう活用されているか、山本社長と総務部プロジェクトマネージャーである篠原愼一様のお2人にお話を伺いました。

理念経営への取り組みと背景

自分で考え、自分で行動。ひとりひとりの強みを活かせる組織に

〜はじめに、アワーズ様が掲げている「こころでときを創るSmileカンパニー」という企業理念について詳しく教えてください〜

山本:株式会社アワーズの代表取締役社長を引き継いだのが、6年前。理念経営は私の代でスタートさせました。

「こころでときを創るSmileカンパニー」とはもともとアワーズにあった言葉なんですが、理念経営をするにあたってあらためて言葉の定義づけをしました。なぜなら、「こころ」とひとくちに言っても、人によって解釈が異なるからです。

私たちの大切にしたい「こころ」は3つ。「前向きなこころ」「素直なこころ」「思いやりのこころ」です。そして、こころが創り出す「Smile」は「しあわせ」と定義しました。まず「社員のSmile(しあわせ)」を一緒に創る。そして、「ゲストのSmile」「社会のSmile」を創っていく。

そんなふうに、池の中で波紋が広がっていくように、たくさんのSmileを伝播させていく。そんなイメージでこの理念を定義したんです。

〜理念経営をしようと思われた背景は何だったのでしょうか?〜

山本:アワーズに入社してから、自分なりの経営をずっと模索していました。たくさんの人たちの力を生かす経営手法はなんだろうと考える中で、スターバックスコーヒーの元CEO岩田松雄さんのミッション経営についての講演を聞く機会がありました。

スターバックスのみなさんが笑顔で働いている理由は、共通の理念のもとで自分たちが自ら考え、行動し、みんなが理念で繋がっているからだと。それこそがミッション経営なのではないかと感じました。そして、ぜひそれをやってみたいと思ったんです。

それで初めて自分自身の生きる目的を考え、「私と、私に関わるすべての人をSmile、しあわせにする」という理念にたどり着きました。

アワーズが昔から使っていた「こころでときを創るSmileカンパニー」という言葉は、自分の理念とイコールになっています。この言葉を企業理念にして、社員が社長ではなく理念を見て、自分で考え自分で行動するようになってほしい。理念のことを考えて出てきた答えは、すべて間違いではないと捉えられるような経営がしたいと思いました。

〜そうした企業理念を打ち出したことで、社員に変化はありましたか? 〜

山本:理念経営で最初にやったことは、社員のみなさんに企業理念について考えてもらうだけでした。ミーティングで理念について考える時間を作ったり、稟議書や企画書のフォーマットを理念について考えなければ書けないように変えたり、日々の仕事の中で理念について考える時間をたくさん作ったんです。

その結果、理念を大切にしたいと思ってくれる社員が増えて、最近では自然と企業理念を自分の言葉として発言してくれるようになりましたね。まだまだ過渡期ではありますが、自分で考えて自分で企画をしてくれる若いリーダーが増えてきたように思っています。

「叱る」から、「相手を思い、フィードバックする」文化へ

〜理念経営を進めたことで社員に変化があらわれたのでしょうか。それとも、もともと自分で考え行動する土壌があったのでしょうか〜

山本:私が社長になる前から、若い社員や素直なこころや思いを持った人が多く、もともと土壌があったと思っています。

その中で、私自身も組織で何か取り組もうと思うと、どうしても統制し、制限をかける方が管理しやすく、やりやすいと感じてしまうところはありました。ですが、1人ひとりをしっかりと信頼し、理念の浸透具合にあわせて少しずつ制限を解いていったことで、良い変化があらわれてきていると感じています。

もちろん人間関係に悩む社員もいれば、社内の仕組みに不満を持つ社員もいます。ただ、少しずつそうした社員が減ってきているように感じていますね。

篠原:山本社長になってから丸6年。私としては、雰囲気がガラッと変わったなと思っています。たとえば、怒られなくなったことですね。もちろん、甘やかされているという意味ではありません。昭和の世代は上司や先輩に怒鳴られるのが当たり前という環境で仕事していました。それが山本社長に代わってからは、相手を思ってフィードバックし、改善を図るなど、相手の成長を考えた行動に切り替わっていきました。社内では「成功か失敗か」ではなく「成功か学びか」という言い方をよくするんですが、本当にそういう雰囲気になったと実感しましたね。

山本:私自身が書類を破り捨てたり、怒鳴ったりするようなことをしていましたからね。それではいけないと思ったんです。

TUNAG導入のきっかけ

「理念を具現化できるツール」自社開発をやめてTUNAGを導入

〜理念経営を推し進められる中、どういった経緯でTUNAGを導入することになったのでしょうか〜

篠原:TUNAGに出会ったのは3年ほど前、インテックス大阪での展示会ですね。TUNAGのブースに興味があって見に行きましたが、当時はあまり刺さらなかったんです。

山本:そうですね。中身はすごくよかったのですが、当時はほかのITツールを導入したばかりだったんです。TUNAGを導入するにしても費用がかかるし、いまは既存のツールで十分だろうと、導入には至らなかったんです。

その後、いまから1年ほど前にTUNAGの担当の方からメッセージをいただきました。タイミングとしてちょうど既存ツールに限界を感じていたり、サンクスカードのような制度を社内に導入したいと思っていたんです。

もともとは、自分たちの理念を具現化できるようなシステムアプリを自社開発したいと思っていましたが、自社開発をするには時間もお金もかかります。それがTUNAGを使えば実現できるのではないかと思い、導入を決めましたね。

TUNAGの運用について

投稿ルールはシンプルに「Smileを創れるものであること」

〜TUNAGを導入する際に苦労した点はありましたか?〜

篠原:TUNAG導入前に使っていたツールで社内SNSをやっていたり、Web掲示板を持っていたりして下地はできていたので、苦労はありませんでした。

管理者は我々総務部の7名で、部署社内の組織を横断しているICTチームの17名くらいに制度の編集権限を持ってもらっていますが、現在は総務部だけでも事足りている状態です。

〜TUNAGを運用される中で、社員のみなさんの行動と企業理念とがマッチしているかといったことも見られているのでしょうか〜

山本:そうですね。TUNAGに投稿する際は唯一、「Smileを創れるものである」というルールを設けています。

いろんな方に少しでも自分のいいことを共有したり、学びの要素を提供したりといった、幸せを提供できることなら何でも投稿してよいというルールです。以前使っていたツールでも同じルールを設けていましたが、TUNAGを導入してそれがさらに加速したと感じています。

〜社員ブログは1名1名の文字量が多く、しっかりと書かれている印象を持ちました。社員の方は現場でこうした投稿をされていると思いますが、利用時間などのルールは設けているのでしょうか〜

篠原:投稿内容については山本が言ったように「Smileを創る」といった最低限のルールを設けていますが、投稿の時間帯などは細かく言わないようにしています。

メールやチャットは夜間に送らないようにというルールにしていますが、TUNAGに関しては誰かに回答を求める性質のものでなければ時間帯の制限はありません。

チームごとに投稿ができる制度で活用のハードルが下がった

〜御社では制度が多岐にわたっていますが、山本社長や篠原さんはどういったポイントで投稿を見ていますか?

山本: TUNAG導入前に別のツールを使い始めたときは誰も投稿してくれず、各部署やプロジェクトに投稿をお願いして徐々に増えてきたという経緯があります。

TUNAG導入当初は私も毎日のように投稿していましたが、1年後には自分が投稿しなくても日々誰かが自然に投稿してくれる状態をビジョンとして持っていました。

「社長が言ったから」ではなく、理念を考えたときにTUNAGに投稿してみんなにシェアするべきだと思ったらしてほしい。社員のみなさんもそういう気持ちでTUNAGを使ってくれていると思います。

篠原:チームごとのブログはTUNAGをスタートした当初はなかったんですが、山本からチームごとに投稿できる制度を作ってほしいと言われたんです。確かにチーム内で投稿できる制度があることでハードルが下がって、投稿が増えましたね。

TUNAGの効果

各種制度の活用でコミュニケーションがより深まった

〜現場の社員の方からのTUNAGの評判はいかがですか?〜

篠原:以前は社内SNSと掲示板が分かれていたんですが、それが統合されてよかったという話があります。

また、サンクスカードの制度については、これまで各部署で紙などアナログな方法で行われてきましたが、TUNAGでカードを送り合うことが実際のコミュニケーションにつながったり、投稿やプロフィールを見て会話のきっかけになったりといった話を聞きます。

TUNAGはクラウドサービスですが、社員には投稿して終わりではなく、それを実際のコミュニケーションにつなげてくださいとお伝えしています。それが実現できていますね。

以前のSNSのときから投稿が活発に行われていたので、TUNAGになって劇的に飛躍したという実感はないんですが、TUNAGの効果は肯定的に捉えています。

組織の状態が可視化されて把握しやすくなった

〜TUNAGを導入されてどういったところが変わったと思われますか?〜

山本:私たち経営側からすると、誰が、どんな頻度で、どういう投稿をしてといったことが可視化され、会社の動きが見られるので安心できます。

経営者としては組織全体をヒートマップのように「どの部署が黄色で、どこが赤色で、ここは緑色だ」というふうに把握したいんですが、TUNAGを見ればなんとなくそれがわかるんです。

篠原:これは要望になりますが、そういった情報がダッシュボードの中でより取り出しやすくなるといいなと思います。

今後はシステムとして離職者分析ができるといいですね。

〜コロナ禍で、TUNAGはどういう役割を果たしていましたか?〜

山本:コロナ禍ではテレワークになったり、2ヶ月間の臨時休園をしたりといったことがありました。コロナ禍だけでなく、育休や産休などで出勤されていない方も、TUNAGを見ることで会社とつながっている感じがするという話は何度か聞きました。

私もそうですが、テレワークをしていると1人で不安になってくるんですよね。それがTUNAGによって少し薄れる効果もあるのではないかと思いました。

今後の展望

より一層の理念の浸透とDX推進による付加価値生産性の向上に取り組む

〜御社の今後の展望を聞かせてください〜

山本:会社経営者は会社の仕組みを作ることが仕事だと思っていて、私は20年だけ経営者をしようと思っているんです。

社内に理念を大切にしてくれる人が常にたくさんいて、自然に社員がしあわせになる仕組みがあって、そして社員が「ゲストのSmile」「社会のSmile」をたくさん創っていくこと。残り14年間でそれが自然に回転していくような会社にしたいと思っています。

その中で、ここ2〜3年でいうと、コミュニケーションや情報共有以外の手つかずの部分のDXを加速させてきたいですね。現場でアナログな部署はたくさんあります。そこをすべてシステム化しようと。

たとえば、動物の管理システムを構築したり、お客様向けのCRMを開発したりといったところです。人がしなくてもいい仕事はすべてシステムや機械に置き換えていきたい。人は人にしかできない仕事に集中させて、付加価値生産性を上げていきたいですね。

動物の飼育現場は基本的にアナログです。自分で獣舎を解錠して、掃除して、飼料を作って……。たとえば、飼料を作る作業を機械がすれば、人は動物たちをもっと真剣に観察できるでしょう。

最近では少しずつDX推進を始めていまして、NTTさんと協働してジャイアントパンダの獣舎をすべて電子錠に変えました。ジャイアントパンダは猛獣なので、人と鉢合わせてしまうと非常に危険です。

人の命にも動物の命にも関わる